◆2017.10.17(火) 

「MYフィールド訪問~悠創の丘~」山形市

マガンを見に行った新メンバーさんが毎朝歩いているMYフィールドにご招待してくれました。(リーダー:吉村晶子、山形市2名、天童市1名、米沢市1名)

 

お昼過ぎに集合して、秋の深まる山裾を散策。

山形市が一望できる駐車場から出発。モズの鳴きまねの話やヒヨドリもよく見ると綺麗な話等しながら、渓流にかかる橋を渡る。

大分葉の落ちた林の中で、カラの混群が何度か近づいてきた。忙しく動き回るヤマガラ、コガラ、シジュウカラ、コゲラの姿を確認。エナガメジロの群れも。

途中、斜面の広場で草刈り中。機械の音がうるさいけれど、その向こうの鳥の声にみんなでロック・オン。これって才能?習癖?

「羽のあるもの、飛ぶものは何でも好き♡」な方々は虫も無視できない。ミルンヤンマやフキバッタを教えてもらいました。

アオゲラアカゲラ。「なんでキツツキって『ゲラ』って言うの?」と素朴な疑問。ちょっと可愛くないよねえ。確かに。

「自然にあるものは何でも好き♡♡」な皆さん、足元や頭上の草木にも目が行く。

「エゴノキはヤマガラが大好きよねえ」「エゴノキの花も好き」何を見ても話題になって、楽しい、楽しい。

ぐるりと歩いて、もうじきゴールという所で記念撮影しようかと並んでいたら、ジョウビタキ♀発見。ジョビコ今シーズン初ということで、みんな大興奮。

最後の最後まで盛り上がった午後でした。キジバト、ハシブトガラス、ハシボソガラス。



◆2017.10.12(木) 

「山形でマガンを見る!」鶴岡市

トリ女会にも新しいメンバーさんがぼちぼちと増えてます。県内でゲリラ的に鳥見してる女子、いますねえ。ゲリラというより忍者?くのいち?

で、新メンバーさんが「マガン?見たことない」とおっしゃるので、鶴岡の下池にマガンの群れが入ったとの情報を得て、月山を越えました

リーダー:高橋ゆう(山形市2名、米沢市1名)

 

何度も来ているはずの大山ですが、来るたびに違うルートで到達。どっちが上池でどっちが下池か、それさえ怪しい人たちなので、取り敢えず駐車場ついただけラッキー?

寒いけど雪は無い。いざ水面の見えるところへ。

います、いますよホシハジロ、オナガガモ、マガモ、コガモ、オシドリ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、カルガモ、ハシビロガモ、カンムリカイツブリ、カイツブリ、オオバンそしてマガン。ユリカモメもいます。

実はマガンの他にもお目当てが。クロハラアジサシなんですが。どんな鳥なんでしょうねえ?腹黒いんでしょうねえ…。

結局アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、カワウ、ヒヨドリ、モズ、アカゲラorアオゲラ、ハシボソガラス、トビを見て、一旦移動。

酒田市の大浜でミヤコドリ情報。ミヤコドリってどんなん?えーと、黒いの…。

海岸は寒さもさることながら、風がすごい。砂混じりの風で、お顔の磨きができるって?なわけないし。お肌の曲がり角、3回くら曲がったって守りたいものは守りたい。風に背を向け、頭上でぶんぶんうなってる風力発電の巨大プロペラにおびえながら水際をチェック。ホオジロ、イソヒヨドリ、カワラヒワ、ホシハジロ。

途中の港でウミネコ、オオセグロカモメ、ユリカモメ、スズガモ。ムクドリも。余りの風の強さに早々に引き上げて、再度腹黒い人に会いに。

昼は酒田のラーメンかとの期待もあったが、そこは鳥優先。コンビニ弁当を仕入れて、下池の観察小屋で鳥を見ながら食べることに。これがまたいい具合で。雨が降っ

てきたけど、問題なし。大きな窓を開けても、風も入ってこない。窓辺のカウンターにずらりと並んで、脇に望遠鏡もセットして、あったかい弁当を食う!シェルターの役も果たして、カモたちもすぐそこまで来るし。

腹黒い人はついに現れなかったが、一足早い、冬のカモ探、堪能しました。

途中の道すがら、チョウゲンボウ、ハヤブサ、コハクチョウ。

 

遠路はるばる会いに行ったマガンですが、翌週、寒河江市のグリバー寒河江に幼鳥1飛来。しばらく滞在していたので各自、とっかえひっかえ会いに行ったとさ。



◆2017.6.18(日) 

「女性のためのサギのコロニー観察会」天童市

まだまだ巣作り・子育てポイントありますよ~ということで、支部行事の「女性のための」シリーズ、今回は「サギ探」(リーダー:細谷千鶴子 山形市2名、天童市2)

 

最上川にかかる橋の東詰め、上流側と下流側の両方にコロニーができてました。ここ数年、ゴイサギ、アオサギが文字通り「鈴なり」になっての営巣・子育て。

それが、今年は上流側にカワウがコロニーを形成したため、身体で負けるゴイサギはすべて下流側に営巣。一部アオサギが隣の木で子育て中。

 

この「サギ探」実施にあたり、3つ程懸念事項がありまして。

その1:暑さ。ほぼ定点観察とはいえ、日陰がない。行事予定の持ち物に『日よけ、飲み物、折りたたみ椅子」と鳥女子3点セットを明記してもらいましたが。

その2: 高温続きのせいか雛の生育具合が速いような。下見に通う度に、予定日にはみんな巣立ってしまって「カラス(空巣)観察会」になるんでは?と不安がつのる。

その3:今、県レベルでカワウ問題を協議しているのですが、その中でここのコロニーで個体数管理を行うとの情報が。エアガンでの雛の駆除ということで周囲のサギたちへの影響は無いのか、それと鳥女たちの心象的影響は?

 

ということでハラハラ・ドキドキの当日朝となりました。

懸念その1は、いい塩梅の曇り空。暑いことは暑いけど、焼かれることはなさそう、と解決し、懸念その2も、前の週、山ほどいたホシゴイ(ゴイサギの幼鳥)はいなくなっていたものの、 まだ子育て中の巣が多数あり無事観察できました。

下流側の堤防の上から、目線の高さで望遠鏡でサギのお宅拝見。

見下ろす河川敷の草原と一部果樹園では、モズ、シジュウカラ、ムクドリ、スズメ、ヒヨドリ、オナガ、コムクドリ

カッコウも鳴いている姿をじっくり観察。キジバト、キジ、カワラヒワ、カルガモ、ノスリ、トビ。

あと、橋のたもとの土手に薄青色の卵の殻が散乱しており、ムクドリの卵?ということになりましたが、大きからしてアオサギの卵のようです。犯人はカラスかねと。確かにハシブトガラス、ハシボソガラス、共に飛んでいましたが、現場を押さえたわけでもないのに、ごめんなさい。

 

途中、堤防を降りて、河川敷を少し歩きました。ウグイス、コゲラ、ホオジロ、ハクセキレイ。上流側の堤防に登り、問題のカワウコロニーを観察。見るからに荒んだ感じで哀しい。県内のカワウ問題をちょっとだけ解説させてもらいました。【第2の黒いトキと呼ばれて絶滅寸前までいった時期もあったのが、今や全国的に増えすぎていること。被害は河川・湖沼での暴食で、丁度鮎(やカワサギ、鮭)の放流時期とカワウの繁殖期が一致してることもあり内水面漁協が有害鳥獣駆除をしているが、ただ駆除すれば済む問題ではなく、大事なのは自然界のバランスであり、何故カワウがここまで増えたか、生態系を無視した護岸工事やダム建設のことから、国や県、地方自治体レベルで取り組む必要がある。】

そんな大変なお隣さん事情など、まったく気にせずに子育てを続けているアオサギの無神経さ、もといたくましさっていったい…。



◆2017.6.13(火) 

「サシバの子育て」大江町

世の中は巣作り・子育て真っ盛り!そんな中「サシバの巣、見つけました!」との情報で、久々に鳥たちのお宅拝見シリーズ。猛禽の、しかも、サシバですよ~。(リーダー:高橋ゆう 山形市2名、米沢市1)

 

やはり鳥見は午前中…しかも事前にリーダーからの注意事項に「東の方を向いての観察になります。日よけ対策しっかりと」とあり。でも、集合場所についたあたりは空はうす曇り。乗り合わせて「現場」に向かう時に、つい、サングラスだけ持ってでてしまいました…。

 

「現場」は予想外にすぐ近く。人も車もかなり行き来しているところ。でも、川を挟んだ向かい側の山の上なので、サシバも気にしない距離感。

それよりも何も、その日の朝、下見に来て見つけてしまったという、イソシギの「お宅」ですよ、まさに、車を停めた、すぐ足元!!砂利の上ではなく、砂利道の路傍の30㎝もない草藪の根元にイソシギ宅はありました。抱卵中の親鳥が飛んで初めてわかるくらい、草陰に紛れていました。その先のサシバの観察場所まで巣を迂回して移動。離れたところからそれとなく見ていたら、親鳥が川面を横切って戻ってきました。まっすぐ巣に降り立つのではなく、川岸におり、草藪伝いに巣へ戻るようです。

それにしても、あんな道端で、軽トラとか何台も通るところ。まさか「抱卵中!」と立看板立てるわけにもいかないし。雛が孵るまで何とか無事にと祈るばかり。

 

で、肝心のサシバのお宅。松の木の上に望遠鏡を合わせてみるも、しばらくは無人(鳥)に見えて、リーダーが焦り気味。いつの間にか雲が切れて、じりじりと初夏の日差しにあぶられつつ、じっと観察継続。いつもは親サシバの定位置という木にも鳥の姿はなく。観察場所の横のヨシ原も杉林も妙に静まり返っているし。

「オオヨシキリの声もしない水辺なんて、変な感じだねえ」

「鳴いたら鳴いたでうるさいけど」

「みんなどうしちゃったんだろ」

「朝ごはん済んで、まったりしてる?」

「かもねえ」

空を横切る大きな翼の影に、はっと双眼鏡を向けると…アオサギ

あ、こっちに黒いシャープなのが…カワウか~。トビも出た。

と、向かいの山の上に小さな黒い影が!サシバ登場!しかも夫婦!

いきなり、松の木のお宅にも動きが。いました!白いベビーサシバ!こちらも2羽。

親の1羽がさっと降りてきて、給餌開始。くちばしで裂いて、雛に渡している。望遠鏡でじっくり見ていた隊員が「カエルの足が見えた」なるほど~カエルを食うのね。

雛はもう背中の辺りが濃い茶色の羽になっている。数日前に見つけたときは真っ白だったとのこと。どんどん、ぐんぐん大人になっていくのねえ。

 

親鳥がまたそろってどこかへ行ってしまい、雛たちも巣の中に落ち着いたころ、周囲に鳥の声が戻ってきていた。メジロの歌が響く中、シジュウカラツバメスズメムクドリヒヨドリキジバト、ハシブトガラス

 

日差しを避けて、川に背を向けて空を仰ぐと、ひらひらっと飛ぶ影が!

チョウゲンボウか?いや、なんか違うとカメラを構えたリーダーがその場でハヤブサひげを確認。ハヤブサ?ひゅんひゅん飛んで虫捕ってたよ…なんか茶色く見えた…。あ~行っちゃった。後で写真判定の結果、オレンジパンツのチゴハヤブサでした。今年もそんな季節になりましたか。

 

観察開始1時間余りで、体力に自信のない組はリタイヤ。

若手2人はその後も観察を続け、二次会でアカショウビンの沼へも足を延ばしたそうです。



◆2017.3.22(水) 

「白の貴公子・ケアシノスリ」河北町

山形の特に内陸ではめったにお目にかかれない珍客が、河北町の河川敷に現れたと聞いて、積雪にもめげず個人で駆け付けた者数名。他の隊員からも、ぜひ一目見たいとの声が上がり、急遽鳥女会集合と相成りました。(リーダー:細谷千鶴子 山形市1名、天童市1名、米沢市1名)

 

3月も下旬となり、河川敷の雪もほとんど溶けました。

珍客の目撃情報が伝わった半月ほど前にはあたりは真っ白で、土手の上は身も凍る風が吹きすさんでいたのですが。

珍客=ケアシノスリはその白い姿が印象的。ノスリの白っぽい個体とは一線を画したその白さに、みんなうっとり。ついた呼び名は「白の貴公子」

ネズミ丸呑みしてみたり、ハシボソカラスに追われて枝から枝へ徘徊したり、地元のノスリに絡まれてバトルしたり、明日にはいなくなるかもとひやひやしながら、集まってくる観察報告で「ああ、まだいてくれてる」と安心し、ひょっとしたら春まで居つくか?ノスリとのハイブリッドベビー生まれたりして?と夢を勝手にふくらませ。

 

皆で会いに行った時も、その白さですぐに確認。

枝から飛び立った時に、「ケアシ」の所以の足にかかる長い羽毛を確認。……が、それを「ズボン」と呼んだり、「ズボン下みたいなの」と呼び、あげく「ももひき!」と呼び始め。

ああ、貴公子がくずれていく。

この日の確認種:カワラヒワ、カシラダカ、ホオジロ、スズメ、ムクドリ、ハクセキレイ、ヒバリ、キジ、トビ

 

白いズボン下をひらめかせて狩りをしていた貴公子は結局3週間ほどの滞在で旅立っていきました。